今回は、子ども用のタイピング練習ツールを作成しました。
小1の長男が、ひとりで継続的にタイピング練習をできるようになりました。
このツール制作で学んだ、Pythonのプログラミング知識がこちら!
- Kivyライブラリの基本的な使い方
- BGMの流し方
- フォントファイルの読み込み方
- 乱数の使い方
- キーボード入力の判定の仕方
- 四字熟語(おまけ)
きっかけ
2021年4月、わが家の長男が小学校に入学してから、漠然とこんなことを考えるようになりました。
今のうちから、パソコン操作に少しずつ慣れていってほしいな。
(ちなみにわたしが初めてパソコンに触ったのは、高校1年生ごろだったな。)
そこでさっそく、子ども専用に中古の安いパソコンを調達してきました。
長男はローマ字読みができるようになっていましたので、まずはキーボードタイピングの習得が良いだろうと考えました。
Webサイトでタイピング練習アプリを探してみたのですが、すぐに以下のような悩みにぶつかります。
- 文字の表示が小さくてぱっと見で分かりづらい
- 細かい説明がいっぱいでよくわからない
- スピードを重視したタイピング速度の採点に力を入れたものが多く、レベルが高すぎる
- 出題される単語自体への興味がなかったりするので続かない
そこで、文字の大きさも変えられて自由にタイピングできる、メモ帳でシンプルに練習してみることにしました。
フォントサイズを100ptくらいにして見やすくし、長男が好きそうな単語をえらんで口頭で出題し、その単語を長男が一文字ずつローマ字入力する、というスタイルです。
すると、次の悩みが出てきます。
- 出題のために付きっきりとなり、長男ひとりでは練習ができない
- わたしの語彙力が少ないので、すぐに出題が尽きてしまう・・
上記の悩みをまとめて解消するため、タイピング練習ツールをつくってみることにしました。
仕様検討
悩んでいたNGポイントを解消すべく、以下のような仕様案でツールを制作することにしました。
- シンプルなメニューにする
- すきな単語を辞書化して読み込めるようにする
- 辞書データからランダムにローマ字表記を表示させる
- 出題単語の文字はおおきく見やすくする
- 単語入力後は、必ずエンターキーで確定させるまでの入力スタイルにする
- 採点機能は要らない
もしこんなツールができれば、飽きずに遊べるかな?
制作したツール
タイピング練習の様子
制作したツールで実際にタイピング練習している様子がこちらです。
今回はPythonのKivyというライブラリを用いてGUI画面を構成しています。
機能説明
画面レイアウト
■画面左端
出題してほしい単語のグループ名をボタンでならべて、メニューを配置しました。
やさい、どうぶつ、むし、四字熟語、の4グループにしていますが、単語辞書を変えることで自由に変えられます。
また長男からの要望により、計算問題としてかけ算とわり算も出題できるようにしました。こちらにいたってはもはやタイピングの練習メニューではなく、計算練習のメニューです。
■画面中央
出題文字とタイピング済の文字を、大きくみやすい文字で表示するようにしました。
- 白のローマ表記文字:辞書からランダムに選ばれて出題された文字。
- ピンクのローマ表記文字:実際にキーボードから入力された文字。
■画面下部
キーボードを模したキー配列を表現しています。つぎに入力すべきキーをハイライトするようにして、できるだけ手元を見ずにタイピング練習できるようにしています。
■画面右端
サブメニューのボタンを配置しました。例えば四字熟語の出題中、意味はこちらというボタンが表示されます。
タイピング判定機能
キーボードからローマ字が入力されるたびに、入力された文字がピンク色で一文字ずつ増えます。
次に打つべき文字と違うキーが入力された場合は、正しい文字が入力されるまで待ちます。
お題の単語を最後まで入力すると、上部にエンターキーを押してね!と水色のメッセージが表示されますので、そこでエンターキーを押すことで単語の入力は完了となります。
エンターキー入力後は、自動で次の出題にうつります。
出題用の辞書を読み込む機能
やさい名、どうぶつ名、むし名、四字熟語、などの各出題用の単語は、ユーザが辞書データとしてあらかじめcsvファイルに保存しておき、ツール起動時に読み込むようにしています。
たとえば、四字熟語のcsvファイルはこんな感じです。
これらの辞書csvファイルを自由に編集することで、すきな単語でタイピング練習をすることができます。
長男につかってみてもらいました
できたツールを長男にさわってもらったところ、じっくり練習するのに良いツールができあがりました。まだ手元を見ながらゆっくりですが、ただしい指づかいで練習できています。
なかでも、四字熟語のタイピング練習が面白いようです。
長男が知らない四字熟語がたまに出題されると、新しい熟語を知れておもしろい、と言ってくれました。
四字熟語については、辞書データに説明文も登録しているので、もし意味をしりたければ、画面右のサブメニュー表示される意味はこちらボタンをクリックすることで、熟語の意味を確認することができます。
まとめ
今回制作したツールにより、長男がひとりで継続的にタイピング練習をできる環境が整いました。
以上になります!
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